ソ・ラ・ノ・ヲ・ト ― 第8話「電話番・緊急事態ヲ宣言ス」

内容(公式サイト 各話あらすじより)
その時、カナタは椅子に座り、じっと堪えつづけていました。
割れたビン、濡れた洗濯物。
荒れた食堂の様子は、カナタに反省と後悔の気持ちだけを植えつけます。
あの時ああしていれば、この時我慢していたら――。
涙目のカナタの前には、未だ鳴らない一台の黒電話。
空深カナタ二等兵。彼女は今、本営直通高度緊急非常事態用指令伝達回線保守確認任務中だったのです。

 前回シリアスな話で一気に物語世界に深みを帯びてきたので、そこから更に話が広がっていくのかと思ったら、今まで以上にまったり。いや、ある意味とても緊張感溢れる緊急事態発生だったわけですが……。

 え〜、カナタがおしっこ我慢して涙目とか、どんな緊急事態ですか!

 いやまあ可愛いのだけど、これ見てニヤニヤしてる自分を俯瞰する図というものを想像してみると、これまた悲しくなる姿しかないわけで…。

 とにかく話の殆どはカナタの羞恥プレイによる前振りで、本編はラスト2分前にリオが受話器を取って話した会話のみかと。回線保守確認のため「無理を言って」電話をかける係になってかけてきた相手は、リオの知り合い、恐らくこれまで示唆されてきたものから父親ではないかと思われる。そして彼はリオに「ヘルヴェチアを救ってくれと」と頼む(以上、本編ここまで)。

 まあ途中で訪ねてきた教会の司祭が、カナタがリオにもらった楽譜に書かれていた名前"Iliya Arkadia"を見て何か納得している様子もあり、先週示唆されたリオとイリア皇女殿下との関係、つまりリオの皇族との繋がりも改めて示されていた。リオは敢えて身分を潜めて辺境の第1121小隊にいる皇族ということになるのだろう。それゆえイリアに代わって国をまとめる象徴になりうる存在になるのかもしれない。

 何にしろ今回は殆ど話が進展しなかったので、また次回以降ということで。